アパート建築に向く割安な土地が見つかったら、急いで概算の経営シミュレーションをしましょう。 あなたが良いと思った土地は、他の方も狙っています。 取り急ぎ買付証明を入れておくことをオススメします。
こちらも参考にご覧ください。
→所有している土地はアパート建築に適しているか
まず、当該土地の建蔽率と容積率などを元に、延床面積が何㎡の建物が建築できるかを計算します。
300㎡の土地で容積率が200%だから、600㎡のアパートが建築できるとは限りません。
(むしろそうでないことが多いです)
高さの制限、隣の建物との距離の制限、道路斜線制限などなど、全てをクリアする条件で、最大どれだけの面積で建築可能かを把握することが大切です。
総床面積が500㎡のアパートを建築できるとします。
当然ですが500㎡全てを住居部分に使うことはできず、通路や階段などの共用部のために、一定の面積を使わなければなりません。
この「賃貸用住居に使用できる割合」を「レンタブル比」といいますが、仮にレンタブル比が85%の物件を建てるとすれば、500㎡×85%で425㎡分を住居に割くことができます。
次に、425㎡をどのような間取りで分割するのかを決めます。
単身者に絞った25㎡のワンルームなら17戸取れますし、新婚さんまでターゲットを広げた1LDKなら10戸くらいの建築が可能です。
一般的には、1戸あたりの面積が狭いほど収益性は高まりますし、広くなれば収益性は落ちますが、部屋のバリエーションも増えますので、 安定性が高まります。
地域のニーズと、あなたの建築目的を勘案して、プランを練りましょう。
前述のケースで、25㎡のワンルーム17戸のプランを作った場合、 1戸あたりの想定家賃が6万円なら、年間の想定賃料は
17戸×6万円×12ヶ月=1224万円
になります。
建築予定地である300㎡の土地を4500万円で購入していると しましょう。 利回り9%を目指すとすれば、
1224万円(年間賃料)÷9%=1億3600万円
が総事業費 になります。
土地が4500万円ですので、9100万円が建物その他に使える金額ということになります。
この金額で建物の建築が可能だと判断できれば、購入を進めても良いという判断ができます。逆に、どうやっても事業費が予算を上回ってしまう場合や、予算内で建築すると想定家賃が取れるような物件が建築できない場合は、 土地の購入も「?」ということになります。
ただし、建築できる面積やレンタブル比が適切かどうか、想定家賃は 相場から外れてはいないかなど、全てをご自身でプランニングするのは難しいところです。
信頼できる建築会社やコンサルタント等に相談しながら、あなた独自のアパート・マンションを創り上げて下さい。