アパート建築Q&A

アパート建築で節税できるの?損するの?

アパート建築は節税になる

今はこういった知識をご存じの地主さんも増えました。
むしろ、大手のハウスメーカーが節税をセールストークとして強引にアパートを建てさせ、空室が増加して社会問題になっている、というニュースの方が有名になってしまっているような状況です。

おかげで、『アパート建築で節税』…この言葉自体が怪しいとか詐欺っぽいと感じる方もいらっしゃると思います。

アパート建築が固定資産税や相続税を減らすのは事実です。

アパートなど住宅が建築された土地は、税法上の「住宅用地」となり、固定資産税の課税標準額が6分の1に軽減(※)されるルールがあり、更地や駐車場のまま放置しておくよりも固定資産税上はメリットがあります。
※200平方メートル以下の土地の場合。超えると軽減は3分の1。

また、相続税の評価額が5,000万円の土地に、5,000万円のアパートを建築したとしましょう。建築費の全額をローンで調達したと仮定します。
実は5,000万円をかけて建築された建物でも、相続税の評価としては1,800万円ほどにしかなりません。

アパート建築前は土地5,000万円(借金なし)の状態が、アパートを建築することで、土地5,000万円、アパート1,800万円の合計6,800万円に変わります。
そこから建築で借り入れた金額5,000万円を差し引いた1,800万円が、相続税上の資産になるのです。
このケースの場合、3,200万円の「資産圧縮」に成功したということになります。
税金対策

節税の方法はいろいろありますが、更地を持っている地主さんがアパートを建築することはパワフルな節税対策であり、だからこそ多くの方がそのメリットを享受しているのです。

もちろん、いくら税務上のメリットがあるからといって、肝心な賃貸経営が上手く行かずに損失を出してしまっては元も子もありません。
アパートを建築して賃貸するという事業ですから、安定して収益が出る(入居が決まる)ことが前提です。
そもそも税金の軽減があるのは、「せっかく土地を持っているのだから、有効活用しましょう」という施策を進めるための、正当な理由があるからです。

「固定資産税や相続税が安くなるから」という理由だけでアパート建築をすすめる業者の話はあやしいものですが、「アパート建築は損をする」と拒否をしなくても大丈夫です。

「破れた服を買いたくないから裸のままでいい」とか「不味いご飯を食べるくらいなら飢えてもいい」と思うのはおかしいですよね。
破れていない服や美味しいご飯があたりまえのように、しっかり運営されていて収益が出ているアパートもたくさんあります。